検出しようとする物質(抗原)に特異的な抗血清を用い、標的物質を特異的に検出する液相中で行う測定系である。検出方法は、抗血清を含む試薬中の抗体が抗原物質と免疫複合体を形成することにより発生する濁度を検出する測定系である。CRP、イムノグロブリンの検出等に用いられている。
原理の解説 図1参照
(1)抗血清中と検体を分注
(2)混和、一定時間の反応を実施
(3)測定機器(自動分析機)により濁度を測定し、検量線より測定値を求める
図1 免疫比濁法の原理
メリット
- 各種汎用の大型自動分析装置で測定が可能
- 試薬の製造が比較的容易である
- 試薬コストが比較的安価である
- 装置原理が簡単で小型軽量化が可能
デメリット
- ポリクロナール抗体を用いるため特異性に欠ける場合がある
- mg/mL-μg/mLの感度である
- 溶血、乳び、ビリルビン血漿等の色のついた検体により測定値が影響を受ける事がある
目次
監修:柴田宏(元島根大学医学部附属病院 検査部 臨床検査技師長)
発行:2010年