最近『エコノミークラス症候群』として急に有名になった。
基本病態:肺血管にものがつまって、肺血流が障害される病態。少数の大血栓が太いところにつまるものと、多数の細かい塞栓が数多くの細い血管につまるものとある。
種類:頻度が高いのは、深部静脈にできた血栓が剥がれ落ちて流れて、肺血管につまるタイプ。
他に、数多くの原因がある。個々の頻度は低いが種類が多く、全体としての頻度は案外高い。
経過:静脈血栓が大量に肺血管につまると、肺循環障害とガス交換障害が重篤になる。
時に、一部の塞栓が動脈側に抜けて、脳その他の塞栓を起こす場合がある。
治療:原因に依存するが、抗凝固療法、ガス交換障害改善など。