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シャーガフ(Chargaff E:1905-2002)

アデニン(A)とチミジン(サイミジン T)が同数、グアニン(G)とシトシン(C)が同数」といういわゆる「A:T, G:C」の組み合わせを発見した人です。シャーガフ:遺伝子核酸の塩基ペアの発見

考察の冒頭のパラグラフがこうなっています。"As the number of examples of such regularity increases, the
question will become pertinent whether it is merely accidental or whether it is an expression of certain
structural principles that are shared by many desoxypentose nucleic acids, despite far reaching
differences in their individual composition and the absence of a recognizable periodicity in their
nucleotide sequence. It is believed that the time has not yet come to attempt an answer."

つまり「DNA の個々の構成は異なり、しかも周期性はみあたらない。それなのに、この数が同数という事実は単に偶然と解釈すべきか、それとも構造原理を表現するものかは不明である。解答を試みるのは時期尚早という言うべき」と述べているわけです。考察の第一パラグラフで記述しているのですから、この所見を著者が重要視しているのは明らかです。「時期尚早」という言い方は科学的ではありますが、著者の気持ちは「構造原理の表現」を強く考えているのでしょう。それにしては、論文の最後に載っている6行のサマリーではこの所見に触れていないのが残念。

参考文献:オープンアクセスです。
Chargaff E, Lipshitz R, Green C, Hodes ME. The composition of the desoxyribonucleic acid of salmon sperm. J Biol Chem. 1951. 192 (1): 223-230

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