「横隔膜の痙攣」というが、「呼吸中枢のけいれん」「横隔神経中枢のけいれん」というほうが正しい。筋肉の現象ではなくて、中枢神経系の現象だからだ。しゃっくりはもちろん「吸気活動」である。しゃっくりの研究は進んでいない。現象がまれで、重要度も高いとは考えられない故か。岐阜大学の大島勉先生が、動物モデルを作成し、さらにGABA抑制薬のバクローフェンで抑制できそうと発表している。
文献:Oshima T, Sakamoto M, Arita H. Hiccuplike response elicited by mechanical stimulation of dorsal epipharynx of cats. J Appl Physiol. 76(5):1888-1895,1994.
これと別に、筆者(諏訪邦夫)はダイアモックスがしゃっくりに有効なことを確認している。こちらは「二酸化炭素の吸入が有効」という経験則から類推して試みた。[諏訪邦夫]