肺は従来、上の図のように「管と風船」のモデルで考える習慣である.
しかし、下の図のようにトランペット型で考えるとわかりやすい場合がいろいろある。
1. 気道が次第に枝分かれして断面積を増し、最後に肺胞表面積(100m2)に拡大する。「テニスコートの広さ」は約264m2(11m×24m) で、100 m2 は約半分。
2. 肺胞付近では「ガスの流れ」はほとんど存在せず、気体は分子で動く。一回換気量の500mlが2秒で動くとすると、1秒間の流速は250mlを100m2 で割るので、2.5μ/秒となる。これは分子拡散の速度に近い。
3.一回換気量の増減や換気のパターンで、気道の死腔量も増減することが判明している。これも、トランペットモデルなら説明が容易である。(→二つのモデルでの死腔の差)