化学:ヘム一個とグロビン鎖一本の「原始ヘモグロビン」の構造。(ヘモグロビンは4つ集まった「4量体」)酸素解離曲線は単純な双曲線で、ヘモグロビンのS字状と異なる。
所在:組織に広く分布する。特に筋肉や肝など酸素を多く使う組織に多い。筋肉の赤い色はミオグロビンに依存する要素が大。
役割:二つある。一つは酸素を「貯める」、もう一つは、毛細管からミトコンドリアまで酸素を運ぶ「受け渡す」作用。
ミオグロビンの酸素解離曲線がヘモグロビンより基本的に左側に存在する(図参照)点も、ミオグロビンの役割の目的にかなう。
病態との関係:筋肉組織の崩壊によって血液中に放出されると尿細管障害を生じる。悪性高熱症も筋挫滅症候群(「クラッシュ症候群」)も、症状と病態の悪化にはこれが大きな役割を果たしている。火傷でも発生する。