日常的によく発生する状況や病態で、酸素不足の起る条件を考えよう。
睡眠中(睡眠時無呼吸):何といっても頻度が高い点で重要。
「睡眠時無呼吸症候群の診断基準」はずいぶん厳しいが、それでも成人男子の10%以上あります。これ以下の軽度のものは、成人男子と更年期後の女性では半数以上に発生します。「毎晩」でなくてごく稀れに起るだけでも、一回で大事故にもなり、繰り返せば身体を損ないます。
運動:「電車に遅れそうで」とか「信号が赤になりそうで」急に走るのは危険。
飛行機の中:別の項目で扱うが、飛行機の中は低圧。高度1500~2000mのレベルに調整してある。通常は問題ないが、睡眠時無呼吸が発生すれば重大。
喫煙:喫煙の害で「肺がん」を強調するのは正しいが、「一酸化炭素の危険」も重要。20本/日で5%、60本/日で20%のヘモグロビンが一酸化炭素に占拠される。ちなみに、一酸化炭素ヘモグロビン5%は、10歳の加齢と同じだとか。